マヤフェスタ~椋鳩十文学と音楽の祭典~
- まちの風景
- 投稿者:airafm | 2018-07-24
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7月21日(土)、椋鳩十文学記念館 自由の館で 第13回マヤフェスタが開催されました。
「マヤフェスタ」は、毎年夏休み最初の土曜日に開かれる本と音楽のイベント。
椋鳩十せんせいの代表作「マヤの一生」にちなんでいます。
場所は、もちろん椋鳩十文学記念館。
オープニングセレモニー
加治木工業高校の吹奏楽部による演奏。
松の木に囲まれた庭園がコンサート会場に早変わり。
曲目は、
フライト・オブ・ザ・ピアサ
ふるさと
「ふるさと」では、みなさんのハミングも聴こえていました。
時々、吹き抜けるそよ風と通り過ぎる列車の音が、何とも言えない心地良さを演出してくれました。
庭園は、音の響きがとてもよい。今後もこの場所で野外コンサートが開かれるといいですね。
加治木工業吹奏楽部、みなさん嬉しそうに演奏しているのが素晴らしかったです。
オープニングセレモニーの後、会場の「自由の館」に移動。
プログラムの始まりです。
こんなじいちゃんだったよ
椋鳩十さんの孫、久保田里花さんのお話し。
一緒に暮らしていた家族しか知らない、お孫さんならではの椋さんのエピソードを話してくださいました。
今回のエピソードは、椋さんが晩年鶏肉を口にされなかったお話し。
ある日、名古屋で列車待ちの間に焼き鳥屋に立ち寄った椋さん。
ふんわりと焼き上げられた焼き鳥のおいしさに感動。
店主においしさの秘密をたずねると、
「ヒヨコの肉を使っているんです」と、店主。
その日以来、椋さんは鶏肉を一切口にすることがなかったそう…
鳥刺しなど鶏肉が大好きだったご家族は、「椋さんの留守中にした食べられなかった」と、里花さんはニコニコしながら語っていました。
動物を愛する椋さんらしいエピソードですね。
朗読「大造じいさんとがん」
続いて錦江小学校5、6年生による朗読。
5年生の国語の教科書に載っているので誰もが知っている作品ですね。
7人の小学生たちが、代わる代わる読んで聞かせてくれました。
背の高さも声の大きさもまちまちな子どもたち。
緊張をかくしながら一生懸命な姿がとても微笑ましかった…
ラストの一文が読まれると場内が感動に包まれました…
錦江小のみなさん、とても良かったですよ!
豊田真照さんのお笑い
コアラのぬいぐるみを腕に付けて登場した豊田さん。
しばし腹話術でコアラと漫才を繰り広げました。
そして、スケッチブックをめくりながら、
「こんな椋鳩十作品はイヤだ!」というネタを披露。
時々、突っ込みをいれながらも子どもたちは大爆笑!
「大造じいさんとガンダム」は、特に可笑しかった…
語りと音楽「私は樹だ」
二人組のユニット、こだま。
朗読図書館ピアノの伴奏。
スピード、アクセント、息継ぎ、読み手の変化ひとつひとつに
合わせてピアノのタッチが絶妙に変わっていく…
どちらがどちらに合わせているのか、わからないくらいお二人の息はあっていました。
情景が目に浮かんでくる、素晴らしいパフォーマンスでした。
パネルシアター「まゆとおおきなケーキ」
「ゆめふうせん」というパネルシアター劇団によるパフォーマンス。
人形が現れてお話がすすんでいくと思ったら、パネルが開かれたり閉じたりして背景が次々と変わっていく…
瞬きをするのが惜しい、と感じるくらい。
背景が変わるたびに、世界が動く…
パネルシアターの小さなセットが、まるで大ホールのように感じるほど
子どもも大人も引き込まれる素敵なパフォーマンスでした。
「マジシャン・ハル」こと松下春義さんのマジック
関係者の誰もが正確な年齢を知らない、謎のおじいちゃん。
推定年齢80代後半らしい…
開始の宣言も合図もないままに、次々と技が繰り出される
息をつく間もない展開…
動作が止まったと思ったらそのまま待つこと数10秒。
やがて
「一部省略します…」と、松下さん照れ笑い
どうやら大事なタネを忘れた模様…
関係者によると「よくあること」だそう…
色々は意味でハラハラドキドキさせてくれるマジシャン・ハル…
手品なのにほっこりと追われる素敵なマジックショーでした!
加音オーケストラのアンサンブル
ラストは加音オーケストラメンバーの管楽五重奏。
フルート
オーボエ
ホルン
クラリネット
ファゴット
室内楽といえば弦楽四重奏が多い中、管楽五重奏はとても珍しい…
実際、「初めての試み」だったそう。
もう、素晴らしい!のひとこと。
曲目は、
さんぽ
となりのトトロ
夢をかなえてドラえもん
日本の村々(椋鳩十の辞世の句)
ドラえもんの主題歌を歌う子どもたちの声が聴こえたときはちょっとホロっとしてしまいました。
「日本の村々に」は、椋鳩十さんが亡くなる直前に詠んだ詩にメロディーをつけた曲。混声合唱団リラの会の皆さんが加わり演奏されました。
普段、音楽はスマホやプレイヤーで聴いていますが、
ライブの演奏はやはりデジタル信号とは一味違う。
空気をつたってくる音を、耳で聴き肌で感じる。
音楽を聴くとは、体感することだ。
そんなことを気づかされた素晴らしいひと時でした。
最後に、
「マヤフェスタ」では、加治木高校の生徒たちが裏方として大活躍していました。
受付は、図書委員。司会は、放送部。記録は、写真部。
イベント中、ずっと楽しそうにしている生徒たちを見ていると
なんだか幸せな気持ちになりました。
「マヤフェスタ」は、加治木の人たちによる手作りのイベントといってもいいかもしれません。
椋鳩十を知らない人でも、楽しむことができる「本と音楽のイベント」
それが、「マヤフェスタ」!
来年はぜひ、みなさんんもご来場下さい(^^)