110番の日・24年ぶりに木津志の赤鬼が復活!
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1月10日、「110番の日」に合わせて姶良警察署による広報活動が行われ、イオンタウン姶良、Aコープ姶良店などで110番通報の適正利用を呼びかけるチラシが配られました。
Aコープ姶良店の会場に現れたのは、「木津志の赤鬼」。
姶良市の木津志地区はかつて北山駐在所があり、昭和49年に旧山田駐在所に統合、平成25年には姶良交番に統合されて現在に至っています。
今回、姶良警察署は木津志地区で受け継がれてきた伝統行事「木津志山伏踊り」に登場した「赤鬼」に参加を呼びかけました。木津志山伏踊りは昭和40年11月4日、旧姶良町10周年記念行事で披露されました。その後、平成7年にも披露される機会がありましたがその後途絶えており、24年ぶりの赤鬼登場となりました。
会場では姶良交番所長の寺園警部補からタスキを渡された赤鬼が、警察署員とともにチラシを配り110番の適正利用を呼びかけました。
「木津志の山伏踊り」について
木津志はかつて山伏の里として知られ、「木津志山伏」と呼ばれて薩摩藩政時代は島津支配下の中でも相当な力を持っていたそうです。
山伏踊り(やんぼしおどい)は、大江山伝説(酒呑童子伝説)を元にした木津志地区に伝わる野外劇です。期限は享保年間に木津志上堤にいた金田良真坊とその息子の円如坊が里人に教えたものと言われていますが詳細はわかっていません。昔は8年ごとに踊られたそうですが、近年はその習わしはなくなり、住宅の新築など祝い事の際に踊られ伝承されてきました。昭和40年11月4日、旧姶良町十周年記念行事で、平成7年には芸能大会で披露されて以降は途絶えていましたが、昭和49年には姶良町の文化財に指定され、「赤鬼」や山伏踊りの道具は姶良市歴史民俗資料館に保管されています。
登場人物は60~70人と非常に大掛かりで見応えのあるものとなっています。
(山伏踊りのあらすじ)
昔、みこの御嶽に里人に悪事をはたらく鬼神がいた。これを30人あまりの山伏が草をかき分け木の根を踏み、みこの御嶽にたどりついて法力で悪鬼を祈り出し、ついには真人間にかえらせる。山と言われる鬼神の住処が、山伏たちの祈祷によって揺れ動き、煙を吹き火を発してものすごい地響きを立てる。鬼神はいたたまれず山から出てきて、法力を一身に集めた頭山伏が法刀で斬りつけることで真人間によみがえる、というところがこの山伏踊りの最大の見せ場となっている。
参考:姶良町郷土史(平成7年増補改訂版) / 北山コミュニティ協議会HP / 木津市の山伏踊り(姶良市デジタルミュージアム)
参加者の声
寺園光・姶良交番所長
「悪いものを追い払うということで赤鬼に参加してもらった。110番は約4割が緊急でない通報。適正利用をお願いしたい。」
有村範夫自治会長
「数十年に一度披露してきた山伏踊り。人も少なくなって伝承は難しい。赤鬼の働きぶりはよかった。」
赤鬼
「久しぶりに世間に出た。わっぜ世の中変わっちょい。悪いやつはおいがこらしめてやっで!110番しっくいやい。」
配布された「110番の日」チラシ(PDF)
【お問い合わせ先など】
姶良警察署 TEL 0995-65-0110
北山校区コミュニティ協議会 TEL 0995-68-0511
姶良市歴史民俗資料館 TEL 0995-65-1553